KINZAI FINANCIAL
PLAN
2004年4月号
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サラリーマンと自営業期間がある場合の老齢給付はどうなるの? |
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Q 今年60歳になります。現在は自営業ですが、32歳まではサラリーマンとして厚生年金に加入していました。厚生年金は60歳から支給されると聞いていますが、年金額はどのくらいになるでしょうか。 A 過去に厚生年金の加入期間があるので、60歳から「定額部分」が、62歳からは「報酬比例部分+定額部分」が支給されます。 65歳からは「老齢基礎年金+老齢厚生年金+経過的加算」が支給されます。 ◆ 年金額を知るには、資料集めから 年金額を知りたいという相談はよくあることです。しかし、相談者が計算の基礎となる資料(国民年金・厚生年金の加入期間や平均標準報酬月額等)を把握しているケースはまれです。まずは、社会保険事務所の年金相談窓口で確認してもらいましょう。 裁定請求前であれば年金手帳(本人と配偶者の分)を持参する必要があります。本人以外が確認する場合は委任状が必要です。また、年金相談窓口では年金額の試算もしてもらえますので、活用することをお勤めします。 ただし、年金額は数種類の年金給付の組合せですから、相談者には仕組みを説明し、裁定請求もれ(過去の加入期間の見落とし等)がないように確認することが重要でしょう。 ◆ 平均標準報酬(月)額とは 平均標準報酬月額(2003年4月以降の期間は平均標準報酬額)とは、全加入期間における標準報酬月額の平均額をいいます。標準報酬月額は、原則として、毎年4〜6月に支払われる報酬の総額を1ヵ月平均し、その額を標準報酬月額表の等級にあてはめたものです。 しかし、過去の額を単純に平均すると賃金水準が変化しているため実質的な価値が目減りしてしまいます。したがって、過去の標準報酬月額は再評価し、現在の水準に近づけて平均額の計算を行うことになります。再評価率は生年月日と被保険者の期間ごとに定められています。 2003年4月以降の期間(総報酬制導入後)の平均標準報酬額は、被保険者期間の計算の基礎となる、各月の標準報酬額(再評価後)と標準賞与額(再評価後)の合計額を2003年4月以降の被保険者期間の月数で除して算出します。 ◆ 生年月日により異なる給付開始年齢 相談者の計算基礎資料が以下の場合に、年金額を計算してみましょう。 生年月日:1944 (昭和19)年5月10日 国民年金加入期間:336月(28年) 平均標準報酬月額:38万円 厚生年金加入期間:120月(10年) 配偶者(妻)あり 1944 (昭和19)年5月生まれの場合、60歳から61歳の期間は報酬比例部分のみが、62歳からは「報酬比例部分+定額部分」が支給されます。なお、今回の試算における支給乗率は旧乗率を用います。現時点では従前の年金額のほうが高くなるからです(従前額保障)。将来的には、再評価率や物価スライドの改定により、従前額より新乗率を適用したほうが高くなります。
A定額部分= 1,676×1.065×120月×0.988=211,622円 B加給年金額:厚生年金の加入期間が20年以上または40歳以降15年間ないため、 支給されません。 以上の計算結果から、60歳から62歳になるまでの年金額は35万8600円となります。また、62歳から65歳になるまでの年金額は「報酬比例部分+定額部分」(35万8590円十21万1622円)で、57万200円となります。 なお、各給付の計算過程においては、小数点以下を四捨五入し、年金給付額を裁定するときには100円未満を四捨五入します。また、計算式における0.988は、2004年度の物価スライドです。 65歳以降は、報酬比例部分の年金が老齢厚生年金として支給され、定額部分の年金にかわり老齢基礎年金が支給されます。老齢基礎年金は厚生年金の被保険者期間(第2号被保険者期間)と国民年金の第1号被保険者期間の合計期間に基づいて計算されます。 また、定額部分で計算した額が老齢基礎年金の額を上回る場合は、差額が経過的加算として支給されます。なお、比較するときは実際に支給される老齢基礎年金の額ではなく、厚生年金の加入期間(120月)に対応する老齢基礎年金の額となることに注意してください。
※経過的加算の計算式 定額部分の順−794,500円×1961 (昭和36)年4月以降の20歳以上60歳未満の厚生年金加入者期間月数/加入可能年数×12月 以上の計算結果から、65歳以降の年金受給額は老齢厚生年金が35万8600円、老齢基礎年金が75万4800円となり、経過的加算額との合計は112万6400円となります〔図表〕。 経過的加算は見落としがちですから注意してアドバイスしてください。 〔図表〕本ケースでの年金給付(概算)
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