KINZAI FINANCIAL PLAN
2004年6月号
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2004年4月からの在職老齢年金 |
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Q 今年8月に60歳で定年退職します。その後も65歳まで嘱託社員として働くつもりですが、社会保険事務所で年金見込み額の照会をしたところ、今後の給付の額によっては年金額がカットされると聞きました。具体的にはどのようにカットされるのでしょうか? A 60歳以降も厚生年金の被保険者である場合、高齢厚生年金の2割が一律カットされ、さらに給与の額により一定額の年金が支給停止されます。また、2004年4月1日からその月以前1年間に支払われた賞与も支給停止額に影響しますので、注意が必要です。 ◆前年の賞与碩も支給停止に反映 60歳代前半の在職老齢年金制度では、本来支給される老齢厚生年金(定額部分・報酬比例部分)の2割が一律、支冶停止されます。この2割支給停止された年金月碩を「基本月額」といいます。 この基本月額と収入(総報酬月額相当額)に応じて年金額がさらに支給停止されます〔図表1〕。 在職老齢年金の仕組みによる支給停止額は、従来、標準報酬月額をもとに計算が行われ、賞与等は考慮されていませんでした。したがって60歳前の賞与等が高額であっても年金支治額に影響はありませんでした。 しかし、2004年4月から、在職老齢年金の計算は標準報酬月額と賞与等の合計を月額換算した額(総報酬月額相当額)をもとに計算するようになり、退職日以前1年間に支払われた賞与等の額が在職老齢年金の額に影響を及ぼすことになりました。 したがって、60歳以降の給与や賞与の額だけでなく、退職した月以前1年間の賞与の額も考慮に入れて在職老齢年金の支給停止額を計算しなければなりません。 ◆ 退職後1年以上経過すれば…… 退職以前1年間に賞与の受取りがあった場合となかった場合とでどのように年金額が 変化するのか、以下の事例で考えてみましょう。
@退職以前1年間に賞与の支払いがない場合 退職以前1年間に受け取った賞与がない場合、標準報酬月額の22万〜28万円(60歳以降の給与月額より決定)が総報酬月額相当額となります。この場合、退職以前1年間の年収804万円は影響しません。 なお、在職老齢年金の調整の対象となる年金は、62歳までは報酬比例部分(143万2500円)、62歳以降は定額部分と報酬比例部分(221万7900円)となるので、60歳以降の標準報酬月額により60-62歳までは〔図表2@〕、62歳から65歳までは〔図表2A〕の額が在職老齢年金として支給されます。 A退職以前1年間に150万円の賞与の支給があった場合 退職以前1年間の年収804万円のうち150万円✕2回(12月、8月)を賞与(給与は42万円)として受け取っていた場合、退職した月の総報酬月額相当額は、47万〜63万円となります。 したがって、60歳以降の年収が@と同じ264万〜336万円として比較すると、総報酬月額相当額が高いため年金は全額支給停止となります。また、年金が全額支給停止となると、加給年金額も支給停止となるため、ライフプランに大きく影響します〔図表3@〕。 なお、総報酬月額相当額の対象となるのはその月以前1年間に支払われた賞与のため、12月になると前年の12月に支給された賞与が総報酬月額相当額の算定対象ではなくなります。 したがって、改定後の総報酬月額相当額は34万5000〜40万5000円となります。 総報酬月額相当額が改定された結果に基づき在職老齢年金を計算すると〔図表3A〕のとおりになります。この事例では、総報酬月額相当額が34万5000円および36万5000円の場合、在職老齢年金が支給されます。 退職後1年経過した月(8月)からは、その月以前1年間に支払われた賞与はゼロになりますので、在職老齢年金の額は、〔図表2〕と同様になります。 事例からもわかるように在職老齢年金の計算をする際には、前年の賞与の額を忘れないようにしてください。
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