KINZAI FINANCIAL PLAN
2004年7月号
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高年齢雇用継続給付と在職老齢年金 |
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Q 8月に定年退職しますが、その後も託社員としていまの会社で働くつもりです。嘱託社員として給与がいままでより低下する場合、雇用保険から給付があると聞きました。また、この給付を受けると在職老齢年金減額されるようですが、どのくらい減額されるのでしょうか。 A 60歳以降の賃金が60歳時点と比べて75%未満の場合、雇用保険から最高で賃金の15%相当額が支給されます。ただし、厚生年金保険の被保険者である場合、在職老齢年金による年金額の調整に加え、さらに月収(標準報酬月額)の6%を限度に年金が減額されます。 ◆再就職後の賃金低下を支援 高年齢雇用継続給付には、以下の2つの給付金があります。今回のケースは@に該当します。 @高年齢雇用継続基本給付金 会社を退職しないで(基本手当を未受給)、60歳以降引き続き雇用されている者が対象の 給付。 A高年齢再就職給付金 一度会社を退職し(基本手当を受給)、再就職した者が対象の給付。 給付を受けるためには以下の要件をすべて満たさなければなりません。 ・60歳以上65歳未満の雇用保険の一般被保険者であること ・被保険者期間が5年以上あること ・60歳以降の賃金が60歳時点の賃金の75%未満であること ・高年齢再就職給付金については、再就職前の基本手当の残日数が100日以上あること 支給対象期間については、高年齢雇用継続基本給付金は「65歳に達する月」まで、高年齢再就職給付金は「基本手当の支給残日数が200日以上で2年、支給残日数が100日以上200日未満で1年」となります。 また、給付額は賃金の低下率により以下のように決まります。 ・賃金の低下率が61%未満の場合は、各月の賃金額の15%相当額 ・賃金の低下率が61%以上75%未満の場合は、各月の賃金額の15%から逓減した率を乗じ た額〔図表〕 なお、各月の賃金と給付の合計が34万8177円(2004年7月まで)を超えるときは、その超えた額は支給されません。 ◆ 在職老齢年金との支給調整 60歳以降も在職し、厚生年金保険の被保険者である者が老齢厚生年金を受給する場合、年金額と給与(総報酬月額相当額)の額に応じて年金額が調整されます。この調整された年金を在職老齢年金といいますが、高年齢雇用継続給付を受給する場合、さらに在職老齢年金の支給停止が行われます。 支給停止額は、60歳以降の標準報酬月額の6%を限度とし、高年齢雇用継続給付の支給率が15%から逓減するのに応じて減額率も6%から徐々に逓減します〔図表〕。
例:60歳到達時の賃金が30万円の場合 ・高年齢雇用継続給付(月額) 18万円×15%=2万7,000円 ・在職老齢年金支給停止額 18万円×6%=1万800円 A各月の賃金が19万5000円(65%に低下) ・高年齢雇用継続給付額(月額) 19.5万円×10.05%=1万9,598円 ・在職老齢年金支給停止額(66.6%に低下) 20万円×3.268%=6,536円 ◆ 制度で異なる被保険者の定義 在職老齢年金の調整は、厚生年金保険の被保険者(在職中)について行われます。厚生年金 保険は、通常、会社に勤務する70歳未満の者は全員加入しなければなりません。 また、パートやアルバイトであっても「雇用契約書等で定められた勤務時間や勤務日数が、おおむね正社員の4分の3以上の者」は加入しなければなりません。反対に4分の3に満たない者は加入しないことが認められます。この場合、厚生年金保険の被保険者ではありませんので、在職老齢年金の支給停止はなく、60歳代前半の老齢厚生年金が全額支給されます。 高年齢雇用継続給付を受けるには、前述のとおり、60歳以降も雇用保険の一般被保険者であることが必要です。雇用保険の一般被保険者とは、会社に使用されている65歳未満の者が対象となり、1週間の所定労働時間が30時間以上の者を「一般被保険者」、20時間以上30時間未満の者を「短時間労働被保険者」といいます。 したがって、1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の者については、雇用保険の被保険者ですが、厚生年金保険の被保険者とはならないケースがあります。この場合は、高年齢雇用継続給付が支給され、かつ、60歳代前半の老齢厚生年金も全額支給されます。 ただし、厚生年金保険の加入基準はあくまでも目安ですから、一律にこの基準が適用されるわけではなく、本人の実際の就労形態や内容を総合的に勘案し、会社との使用関係が常用的であると判断されれば、パート等であっても加入しなければなりません。嘱託社員として雇用される場合についても、嘱託社員契約等で明確に勤務日数や勤務時間、契約期間等が定められている必要があります。
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